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TRADITIONAL CHINESE MEDICINE
中医学の豆知識
経路
日本でもおなじみの経絡やツボを使った治療は非常に古い歴史を持っているのですが、それを現代にも残る書籍として集大成したのが前漢時代に変遷された「黄帝内経」と言われております。現代でもほぼそのまま通じる内容であり、2011年にユネスコの世界遺産に登録されました。
現在の経絡や経穴(ツボ)はその後千数百年に渡りほぼ修正される事なく使われております。それだけ長い歴史の中で有効性が証明されてきたと言っても過言ではありません。
長年、経験的に経絡やツボを使った病気の治療の有効性が確かめられていたものの西洋医学の解釈では解剖学的にみて経絡やツボの存在を証明できませんでした。(人体を解剖しても経絡のような線は実際に存在しないし、ツボについてもなんら解剖学的な特徴を認める事ができません。)
しかし、近年になり経絡は発生学で言うところの筋膜の構造(ファッショア)とほぼ一致していることから筋膜を伝わる体内電流のネットワークが経絡の正体ではないかと考えられており、さらなる科学的な解明が待たれるところです。(ちなみに日本ではおなじみのユンケル黄帝液の「黄帝」はこの「黄帝内経」からとっているそうです。)
奇穴(ツボ)
経絡の正体が筋膜を伝って流れる体内電流であるとすると、ツボはその電流が体の表面に最も現れやすいところと考えられます。(雷が空から地上に落ちる際、空気の中のもっとも電気抵抗が少ない場所を通って地上に落ちることが知られていますが、原理としては非常に似ています。体内で発生した電流が最も電気抵抗の少ない筋膜のネットワークを伝って流れており体表に近いところにでているのがツボと考えられます。)